「ちゃんとお礼の電話しなさい」
「返事はすぐしなさい」
そう言われて育った方も、多いかもしれません。
私も、言われてきました。
礼儀は大事です。
でも、ときどき思うんです。
それ、本当に“今すぐ”じゃないといけないのかな、と。
“お礼の電話しなさい”の違和感
もちろん、感謝は伝えたほうがいい。
でも、形だけになってしまうこともあります。
「ほら、今」
「早く」
「ちゃんと」
その空気が強くなると、
言葉が少しだけ借り物になります。
子どもは、ちゃんとわかっています。
本当にうれしいときのありがとうと、
言わなきゃいけないありがとうの違いを。
世代が違うと、感覚も少しずつ変わります。
でも大切なのは、形よりも気持ちなのかもしれません。
自然に返したくなる瞬間はいつ?
自分が満ちているとき。
余裕があるとき。
本当にうれしかったとき。
そんなときは、
誰に言われなくても言葉が出ます。
「あ、伝えたいな」って。
ありがとうって、
返すものというより、
あふれるものなのかもしれません。
だから、出ないときがあってもいい。
今はまだ、心がいっぱいなだけかもしれません。
家庭に循環をつくる方法
強制しないこと。
急がせないこと。
そして、親が先にやること。
小さなことでも、
「ありがとう」を先に渡す。
返ってこなくても、焦らない。
家庭の中で、
ありがとうが自然に流れていると、
少しずつ循環が生まれます。
ありがとうは、借金ではありません。
「もらったから返す」だけだと、
どこかで苦しくなります。
でも、
「うれしかったから伝えたい」なら、
長く続きます。
それが、家庭の空気をあたためていきます。
急がなくていい。
育てるというより、整えていく感覚で。
ありがとうは、きっとあとから増えていきます。
次回は最終話。
「いてくれてありがとう」が増える家は、なぜ強いのか。
安心の正体について、やさしくまとめます。

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