ここまで進んできたあなたは、
「距離」や「罪悪感」が、
性格や努力の問題ではなかったことに、
すでに気づき始めている人だと思います。
この章では、
さらに一歩進めて、
「タイプ」という視点を置きます。
あなたが苦しくなりやすかったのは、
おかしかったからでも、弱かったからでもありません。
ただ、
ある役割を引き受けやすい配置にいた、
それだけだった可能性があります。
なぜ、あなたは“分かる側”になりやすいのか
分かりすぎる人には、共通点があります。
・共感力が高い
・空気の変化に敏感
・相手の小さな違和感に気づく
・言葉になる前の感情を察してしまう
これは欠点ではありません。
むしろ、人間関係においては、
「できる人」「頼れる人」として評価されやすい特性です。
ただし、この特性は、
ある条件が重なると、
一方的に“分かる側”へ固定されやすいという性質も持っています。
あなたが選んだというより、
気づいたら、そこに立っていた。
そんな感覚のほうが近いかもしれません。
分かりすぎる人が引き受けてしまう3つの役割
分かりすぎる人は、
無意識のうちに、次の役割を引き受けやすくなります。
① 感情整理係
相手の気持ちを言語化し、
混乱を整理し、落ち着かせる役。
② 安定装置
関係が揺れないように、
自分がブレないことで全体を支える役。
③ 緩衝材
衝突や不安が起きないよう、
間に入って和らげる役。
最初は、
ほんの一度の優しさだったかもしれません。
でも、それが機能してしまったとき、
役割は固定されていきます。
ここで重要なのは、
あなたが望んで役割を取ったわけではないという点です。
このタイプが壊れやすい関係の特徴
分かりすぎる人が、
特に消耗しやすい関係には、特徴があります。
・相手が不安定
・感情の起伏が激しい
・安心と不安を行き来する
・境界線が曖昧
こうした関係では、
分かる力が、より強く求められます。
その結果、
あなたは「いなくてはならない存在」になり、
同時に、逃げにくい位置にも置かれます。
苦しくなったのは、
相性や努力の問題ではありません。
壊れやすい配置に、長く留まっていただけなのです。
「優しいから壊れる」のではない
ここで、はっきりさせておきます。
あなたは、優しいから壊れたのではありません。
・分かる役を降りられなかった
・安定を一身に背負っていた
・緩衝材として使われ続けた
それだけのことです。
同じ人でも、
配置が変われば、壊れません。
逆に言えば、
どんなに強い人でも、
この配置に置かれ続ければ、消耗します。
タイプを知ると、戦わなくてよくなる
タイプを知ることの意味は、
自分を直すことではありません。
・共感力を捨てない
・優しさを減らさない
・人間性を変えない
そのままでいい。
ただ、
どこに立つかを変える。
それだけで、
関係は、壊れなくなります。
次の章では、
では、どこに立てばいいのか。
壊れずに関われる「立ち位置」を、
具体的に整理していきます。

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