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体験談 ― 最終話|触れ合いが、救いにならなくなった夜|誰も悪くなかった終焉

ここまで読んでくれたあなたに、最初に断っておきたいことがあります。

この話には、
・救いのある結末
・希望的な学び
・「こうすれば上手くいく」という正解
は、ありません。

あるのは、避けられなかった構造と、誰も悪くなかった終焉だけです。

それでも書くのは、これが必ず起きうる循環だからです。


目次

1|なぜ私は、回避せざるを得なくなったのか

よく言われます。

「愛があれば乗り越えられたはず」
「向き合い続ければ違った未来があったのでは」

違います。
少なくとも、私たちの関係では違いました。

私が回避に向かった理由は、気持ちが冷めたからでも、相手を軽く見たからでもありません。

もっと、はっきりした理由があります。

2|性交渉の中で、私は“心の変化”を感じ取っていた

私は、性交渉を単なる快楽として扱えるタイプではありません。

ふれあいの中で、相手の心の状態を、言葉よりも早く、身体で感じ取ってしまう人間です。

それは才能でもあり、同時に呪いでもあります。

彼女との関係が深まるにつれ、私は次第に、ある違和感を感じ始めていました。

  • 反応の微妙な変化
  • 触れられることへの一瞬の躊躇
  • 以前にはなかった、身体の緊張

それは拒絶ではありませんでした。
しかし、安心でもなかった。

彼女の中で、不安・不満・愛情確認の欲求が、静かに増えていることを、私はふれあいの中で感じ取っていました。

3|ここから始まった、避けられないスパイラル

そして、循環が始まります。

私の側で起きたこと

彼女の心が少しずつ閉じていくのを感じ、私は無意識に愛情を確かめようとしました。

  • もっと求める
  • もっと触れる
  • もっと確かめる

それは欲望ではなく、不安への対抗行動でした。

彼女の側で起きたこと

しかし、彼女にとってそれは、重圧・試されている感覚・応えなければ愛を失う不安へと変わっていきました。

結果、

私が求める → 彼女が閉じる → 私が不安になる → さらに確かめようとする

この循環が、互いを削り始めたのです。

4|愛が減ったのではない|愛を維持する“構造”が壊れた

私は、急に彼女を大切に思えなくなったわけではありません。

正確には、こうです。

彼女への愛を維持するコストに、耐えられなくなった。

安心させ続けること、不安を受け止め続けること、未来の責任を暗黙に背負い続けること。

それらを、引き受けると約束していない状態で続けることが、限界を超えたのです。

5|身体のふれあいが、救いにならなくなる瞬間

最も残酷だったのは、身体のふれあいそのものが、安心を生まなくなったことでした。

触れるたびに疲れる。
行為の後に虚しさが残る。
「まだ足りない」という不安だけが増える。

この瞬間、関係はすでに終わりへ向かっています。

6|これは、必ず起きる循環です

この循環は、誰かが未熟だったから起きたのではありません。

以下の条件が揃えば、必ず起きます。

  • 安心と安全を混同した関係
  • 境界線のない親密さ
  • 未来の責任を曖昧にした愛情確認
  • 高感度同士、または不安が強い片側

善意で始まり、誠実であろうとした人ほど、深く壊れます。

7|誰も、悪者ではなかった

私は、彼女を傷つけてしまいました。

しかし同時に、彼女もまた、私に引き受けられない役割を静かに背負わせていました。

どちらも、生き延びようとした結果です。

終章|ここまで読んだあなたへ

ここまで読んだあなたは、もう気づいているはずです。

  • 優しさだけでは関係は守れない
  • 安心を与えることは、責任を伴う
  • 境界線を持たない親密さは、必ず壊れる

この先に、「ではどうするか」という話があります。

しかしそれは、軽い気持ちで触れていい領域ではありません。

もし、それでも知りたいと思ったなら。

あなたはもう、壊す側ではありません。

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