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人を壊す優しさに、名前をつける

目次

人を大切にしたつもりで、壊してしまう関係

※この先は、関係性における加害性・無自覚な影響について扱います。

ここに書かれている内容は、
誰かを断罪するためのものではありません。

同時に、
自分を守るための「免罪符」も用意していません。

これは救済の物語ではなく、
構造の記録です。

読み進める中で、
不快さや抵抗を感じたなら、
それは異常ではありません。

むしろ、
このシリーズに入る前提条件が、
満たされている可能性があります。


優しさが、なぜ危険になるのか

「大切にしていたつもりだった」

この言葉は、
多くの壊れた関係の中で、
必ずと言っていいほど登場します。

優しくした。
話を聞いた。
相手を否定しなかった。

それなのに、
関係は歪み、
相手は不安定になり、
最後には壊れてしまった。

ここで多くの人は、
「自分は被害者だった」と整理します。

しかしこのシリーズでは、
その整理を一度、保留にします。

守ろうとした行為が、相手を追い詰めるとき

相手が不安になる。
だから安心させる。

相手が弱っている。
だから支える。

一見すると、
何の問題もない行為に見えます。

しかし、ここには
見落とされやすい前提があります。

「自分がいなければ、相手は保てない」
という構図です。

この構図が生まれた瞬間、
優しさは対等な行為ではなくなります。

相手は守られているようで、
同時に「自分では立てない存在」に固定される。

守る行為が、
相手の自立や回復の余地を、
静かに奪っていく。

これは悪意ではありません。

善意だからこそ、止められない。

善意は、制御できないと凶器になる

善意は、
使い方を間違えても、
本人には自覚がありません。

なぜなら、
「良いことをしている」という感覚が、
常に伴うからです。

相手が泣けば、
自分の存在価値が確認できる。

相手が依存すれば、
必要とされている実感が得られる。

ここには、
明確な快感が発生します。

それがたとえ無自覚であっても、
関係はすでに歪み始めている。

善意は、
制御されなければ、
相手の人生に介入する力を持つ。

そして一度介入が始まると、
引き返すことは難しくなります。


関係が壊れる前兆は、すでに始まっている

多くの人は、
「壊れた瞬間」を探します。

しかし実際には、
壊れた瞬間など存在しません。

前兆は、
かなり早い段階から、
静かに積み重なっています。

違和感を「愛情」で上書きしてきた瞬間

最初の違和感は、
とても些細なものです。

「少し重いな」
「ここまで確認される必要あるかな」

でもそのたびに、
こう言い聞かせてきたはずです。

「愛情が深いだけ」
「不安なだけ」
「自分がしっかりすればいい」

この瞬間、
違和感は消えたのではありません。

押し込められただけです。

そして押し込められた違和感は、
形を変えて、必ず戻ってきます。

説明・配慮・我慢が増えていく構造

説明が増えます。
配慮が増えます。
我慢が増えます。

これは努力ではありません。

関係維持コストの増大です。

しかもこのコストは、
片側だけが負担する形で増えていく。

ここまで来ると、
関係はすでに「対等」ではありません。

それでも多くの人は、
「自分が選んだことだから」と、
さらに耐え続けます。


このシリーズで扱うもの/扱わないもの

ここから先を読む前に、
はっきりさせておきます。

正解も改善策も出さない理由

このシリーズでは、
「こうすればうまくいく」という話はしません。

なぜなら、
それ自体が、
再び誰かを救おうとする行為だからです。

まず必要なのは、
構造を正確に見ることです。

自分がどこに立っていたのか。
何をしていたのか。
何を与え、何を奪っていたのか。

改善は、
その後にしか起こりません。

ここから先は「覚悟のある人」だけが進む

次の話では、
「拒否できなくなった男」に、
何が起きたのかを扱います。

そこには、
気持ちよさも、救いもありません。

ただ、
逃げられなくなった結果の、
経過があります。

それでも進むなら、
あなたはもう、
「被害者」という位置には立てません。

このシリーズは、
そこから始まります。

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