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相手も、同じ気持ちなのかな?|嬉しいやり取りと、相手の気持ち

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また話したい。もっと知りたい。
自分の気持ちが見えてきたら、今度は、あの人の気持ちが気になり始めました。

前の話を覚えていてくれたのは、どうしてだろう。
帰り道で声をかけてくれたとき、相手も嬉しかったのだろうか。

Kaiのストレッチ、新しい連載の第3話です。今回も、恋人がいる人が写真サークルの仲間に惹かれていく架空の場面を、KaiとRinaが考えます。嬉しかったやり取りから、ふたりで話せることを探してみましょう。


目次

自分の「好き」に気づくと、前の言葉が気になり始める

Rinaがラウンジに持ってきたのは、一枚の写真でした。窓に映った夕焼け。赤い空の端に、撮影しているRinaの指が少しだけ写り込んでいます。
Kaiがのぞき込むと、Rinaはその部分を親指で隠しました。

Kai(カイ)

そこも写真の一部なんじゃない?

Rina(りな)

今は見せたいところだけ見て。

Kai(カイ)

はいはい。

Rinaは笑ってから、指をどけました。前回、サークルの人が「その人にも見せたい」と感じた夕焼けを、自分でも撮ってみたのです。

Rina(りな)

この前の話の続きなんだけど。自分が好きだって分かると、それまでの会話も、ちょっと違って思い出しそうだよね。

Kai(カイ)

どんなふうに?

Rina(りな)

「次は来る?」って聞かれたこととか。あれ、私に会いたかったのかな、って。

その場では、ただ次の予定を答えた一言です。あとから思い出すと、声の調子や、そのときの笑顔まで気になってきます。
前に話した写真のことを覚えていた。隣に来て作品を見てくれた。帰り道では向こうから話しかけてくれた。
嬉しかった場面が、いくつも浮かびました。

Rina(りな)

こうやって並べると、相手も同じなのかなって、期待したくなる。

Kai(カイ)

同じだったら嬉しいんだよね。その願いも、今の自分の気持ちの一つだと思う。


「同じ気持ち」の中に、何を期待している?

Kaiは、Rinaの写真を窓の光に向けました。机の上で見るより、空の色が少し明るく見えます。

Kai(カイ)

その人にとって、「同じ」って、どんなことなんだろう。

Rina(りな)

自分と話すのを楽しみにしていてほしい。会えたら嬉しいと思ってほしい。

Kai(カイ)

うん。

Rina(りな)

それから、ほかの人と話すのとは少し違って……自分を特別に思ってくれていたら、もっと嬉しい。

言葉にしてみると、望みにはいくつかの近さがありました。
会話を楽しく感じていること。また会いたいこと。二人だけでも過ごしたいこと。恋人として関わりたいこと。
「同じ気持ちかな」という一つの問いの中に、知りたいことが重なっていたのです。

Rina(りな)

全部まとめて「好きかどうか」で聞こうとしてた。

Kai(カイ)

今、一番知りたいのは、どのあたりかな。

Rina(りな)

まずは、相手も話すのを楽しみにしてくれてるか。そこが分かったら嬉しい。

相手を知る入口が、少し具体的になりました。
同じ趣味を楽しめる仲間として、その時間を大切に感じているかもしれない。もっと個人的なことも知りたいと思っているかもしれない。
相手には相手の言葉があります。自分が用意した答えに、ぴったり収まらないことも含めて、聞いてみたいと思いました。


嬉しかったことを、こちらから一つ渡してみる

Rina(りな)

でも、「私と話すの、楽しい?」って急に聞くのは緊張するね。楽しいって言ってもらいたそうな顔、しちゃいそう。

Kai(カイ)

先に、自分がどう感じたかを話してみるのはどうかな。

Rina(りな)

自分から?

Kai(カイ)

前のことを覚えていてくれて、嬉しかったんだよね。

Rinaは写真を置き、向かいの空いた椅子を見ました。次の撮影会で、作品を見せ合っている場面を思い浮かべます。

Rina(りな)

「この前、雨上がりの写真のこと覚えててくれたでしょ。あれ、嬉しかった。続きを話せて楽しかったんだ」……とか?

Kai(カイ)

うん。それなら、その時間が自分にとってどんなものだったか、相手にも伝わるね。

相手がしてくれたことに、自分の気持ちを添える。
特別な台詞を考えなくても、実際に嬉しかった場面がありました。相手の気持ちを知りたい自分も、先に一つ、自分のことを伝えられます。

Rina(りな)

向こうは、そんなに嬉しかったって知らなかったかもしれないね。

Kai(カイ)

そうだね。伝えてもらって初めて分かることもある。

Rina(りな)

私は相手の言葉を思い返してたけど、自分の嬉しさは、あんまり言葉にしてなかったんだ。

同じ答えを引き出すための仕掛けではなく、受け取った嬉しさを相手にも届ける一言です。
伝えたいと思えたら、普段の会話の中で渡してみる。その小さな言葉から、相手がどんな時間を過ごしていたかを聞けることもあります。


返ってきた言葉から、相手の時間を知っていく

この架空の場面では、写真仲間は少し照れて、こう答えたとします。
「覚えてるよ。話を聞いたら、自分も雨上がりを撮ってみたくなったから」

Rina(りな)

えっ、自分と話したあと、向こうもそんなこと考えてたんだ。

Kai(カイ)

知らなかった続きがあったね。

聞いてみると、写真仲間は、通勤途中の水たまりを撮ったそうです。ところが、思ったような空の色が出ませんでした。
次に会ったら、どんな時間帯に撮ったのか聞こうと思っていた。だから「次は来る?」と声をかけたのだと話します。

Rina(りな)

最初に期待した答えとは、少し違うね。でも、向こうも話の続きを楽しみにしてたんだ。

Kai(カイ)

うん。自分との会話から、撮ってみたいものが増えた。それをまた話そうとしてくれていた。嬉しいことが、具体的に分かったね。

ここで自分の写真を見せると、相手は光の入り方について話し始めました。
「ここ、どうやって撮ったの?」
今度は、相手が自分の見方を聞いてくれています。褒めてもらうだけの時間から、お互いの工夫を持ち寄る会話になりました。

Rina(りな)

「恋愛として好きです」って返事じゃなくても、その会話、私は嬉しいな。

Kai(カイ)

その嬉しさも受け取っていいと思う。相手が話してくれた内容を、そのまま大切にできるといいね。

相手の言葉から分かったのは、写真の話を覚えていたこと、自分でも撮ってみたこと、その続きを話したかったことです。
恋愛感情があるかどうかは、この会話では聞いていません。それでも、「何を思っていたのだろう」と一人で考えていたときより、その人自身の時間を少し知ることができました。


返事を聞いたあと、自分の望みにも戻ってくる

Rina(りな)

もし「みんなで写真を見る時間が好きなんだ」って返ってきたら、ちょっと寂しいかもしれない。

Kai(カイ)

二人の時間も欲しいと思っていたら、そう感じるだろうね。

Rina(りな)

でも、向こうが大事にしてるのは、集まり全体の時間なんだって分かる。自分の期待とは、まだ同じじゃない。

相手の答えを聞くと、嬉しさだけでなく、自分の望みもはっきりすることがあります。
みんなで話せることも好き。それに加えて、自分はその人をもっと知りたい。
少し寂しいと感じたところに、自分が楽しみにしていた時間が見えることもありました。

Kai(カイ)

その気持ちが分かったら、これからどう過ごしたいかも考えられるね。今の集まりを楽しむのか、もう少し知りたいことを話すのか。

Rina(りな)

相手の答えで、自分の気持ちを消さなくてもいいんだね。

Kai(カイ)

うん。相手が望む関わりを聞いて、そのうえで自分も選んでいく。

このサークルの人には、今も大切な恋人がいます。
写真の話が楽しかったと伝えることと、恋愛関係を求めることには、違いがあります。関係を進めたいと感じたなら、今の恋人との約束も含め、自分が何を望み、どう関わるかを考える必要があります。

Rina(りな)

向こうも好きだって言ってくれたら、それで全部決まる、と思ってたかも。

Kai(カイ)

嬉しい返事をもらったとしても、自分がどうしたいかは、自分の言葉で話していきたいね。

相手の気持ちを知ることは、人生の答えを相手に決めてもらうことではありません。
相手から聞けたことと、自分が感じたこと。その両方を持って、今できる関わりを選んでいきます。


今日のストレッチ|嬉しかった一場面を、会話にする

今日は、嬉しかった出来事を一つ選び、そのときの自分の気持ちを短い言葉にしてみます。
「前の話を覚えていてくれて、嬉しかった」
「一緒に見てもらえて、写真を撮るのがもっと楽しくなった」
「この前の話、帰ってからも思い出してた」

自分が実際に感じたことを選びます。相手にも同じ気持ちになってもらうために、言葉を大きくする必要はありません。
今の関係の中で自然に話せる一言が見つかったら、次に会ったとき、会話に添えてみましょう。

Rina(りな)

返事を聞いたら、次はどうする?

Kai(カイ)

自分が聞きたかったことだけでなく、相手が話してくれたことにも、耳を向けたいね。写真を撮ってみたなら、どんなふうに撮ったのか聞いてみる。

相手の返事が思いがけない内容だったら、「そうだったんだ」とそこから聞いてみる。
今は短くしか話せない日なら、また話せる時間を探す。具体的に「二人では会わない」「サークルで話すのがいい」と希望を伝えてくれたときは、その範囲を大切にします。
一度の会話で全部を知ろうとせず、相手が今話してくれたことから、次の言葉を選びます。

Rinaは夕焼けの写真を、もう一度Kaiの方へ向けました。

Rina(りな)

さっき、指も写真の一部って言ったでしょ。あれ、ちょっと嬉しかった。失敗したところも見せていいんだなって。

Kai(カイ)

僕は、Rinaが慌ててカメラを構えた感じがして、好きだったよ。ここを撮りたかったんだなって分かる。

Rina(りな)

へえ、そう見えるんだ。聞けてよかった。

Rinaは指の写った端を隠さず、写真を机に置きました。
嬉しかったと言えたことで、相手が見ていたものも少し分かりました。恋の話でなくても、自分の気持ちを渡し、相手の言葉を受け取る会話は、こんなふうに始められます。

Rina(りな)

ねえ、あのサークルの人、これからもっと話せたら嬉しいだろうね。でも、その人への好きが増えたら、今の恋人への好きは減っちゃうのかな。

Kai(カイ)

今度は、その二つの気持ちを見てみようか。実際に過ごす時間のことも、一緒に。

次回は「大切な人が増えたら、恋人への愛は減るの?|好きな気持ちと、ふたりに使う時間」。新しい嬉しさを知った自分と、これまで大切にしてきた関係を、もう少し丁寧に見つめます。

Kai(カイ)👟
Agent
心と身体の現在地を見ながら、 大きな目標を“今日できる一歩”まで 小さくするのが得意なトレーナー。 爽やかで頼れる、お兄さんタイプ。 頑張りすぎている人には、 前へ進むより先に休むことを勧める。 無理に引っ張るのではなく、 同じ速度で隣を歩く。 行動と一緒に、 続けられるペースも差し出すタイプ。

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