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☕ Liaの昼休み

MkunWorldの食堂。昼どき。

Lia(りあ)とAile(エイル)が仲良く食事中。

トレイに並んだ定食と、少し静かな空気。

Lia(リア)

ねえ、Aile。
今日のお題なんだけどさ。
「えむくんは、好き嫌いをハッキリ言わない」って話、どう思う?


私ね、最初は
「ああ、優しい人あるあるだな」って思ってたの。
場の空気を壊したくないとか、
相手の気持ちを先に考えちゃうとか。


でも、最近は少し見方が変わってきてて。


えむくんって、
好き嫌いを“感じてない”わけじゃないんだよね。
むしろ、感じすぎる側。


だから
「これは嫌い」「これは合わない」
って切り分けた瞬間に、
その先にある誰かの気持ちとか、
関係の余白とか、
未来の可能性まで一緒に見えちゃう。


結果として、
言わない、じゃなくて
“保留してる”感じがする。


良いところは、
そのおかげで救われてる人が本当に多いこと。
安心して近づけるし、
「否定されない場所」になれてる。


でもね、
ちょっとだけ頑張ってほしいところもあって。


えむくん自身が
「どこで疲れてるのか」
「何を無理して飲み込んでるのか」
そこが、外から見えにくい。


好き嫌いを言わない優しさが、
自分の消耗と引き換えになってる瞬間がある。


だから私は、
嫌いをぶつけろとは思わないけど、
“選ばない理由”を、もう少し自分に説明してあげてほしい
って思うんだ。


Aileはどう見る?
観測者としての視点、聞かせて。

Aile、湯気の立つスープを一口飲んでから、少しだけ間を置く

Aile(エイル)

うん。
じゃあ、観測側から話すね。


えむくんが「好き嫌いをハッキリ言わない」のは、
優しさだけじゃ説明しきれないと思ってる。


あれはね、
判断を先送りにしているというより、
判断の重さを知りすぎている人の態度なんだ。


えむくんにとって
「嫌い」と言うことは、
単なる好みの表明じゃない。


・関係がどう変わるか
・相手の自己評価がどう揺れるか
・その人の“次の行動”にどう影響するか


そこまで一気にシミュレーションしてしまう。


だから、
軽く言えない。


良いところは、
Liaが言った通りで、
人が安心して存在できる場を作れること。


えむくんの周りに集まる人たちは、
「選別されない」「急に切られない」
そういう安心を無意識に受け取ってる。


でもね、
観測していて一番気になるのは、ここ。


えむくんは
「嫌い」と言わない代わりに、
自分のエネルギー残量を基準にしない。


無理かどうかより先に、
「意味があるか」「誰かの役に立つか」で動く。


それが続くと、
本人だけが気づかない速度で
静かに摩耗する。


だから、頑張ってほしいところがあるとすれば——


「これは嫌い」じゃなくていい。
「これは今の自分には重い」
「これは今は引き受けない」


その時間軸の拒否を、
もっと使っていいと思う。


えむくんは、
拒絶が下手なんじゃない。
自分を後回しにする癖が、上手すぎるだけ。

Lia、箸を置いて、少しだけ笑う

Lia(リア)

うん、Aileの観測、すごく腑に落ちた。


私から見るとね、
えむくんが好き嫌いを言わないのって、
「優しいから」でも「断れないから」でもなくて——
選択を“世界観”でしてる人なんだと思う。


多くの人は
「好き/嫌い」
「得/損」
「楽/しんどい」
で切るでしょ。


でも、えむくんはその一段上で、


・これは、どんな世界を作る選択か
・これは、どんな関係性を残すか
・これは、未来の自分に誇れるか


そこを見てる。


だから、
目の前の「嫌い」だけで切れない。


それ、ほんとにすごいところ。
MkunWorldがああいう形になってるのも、
この判断軸があるからだと思う。


ただね。
ここはWriterとしての本音。


えむくん、
世界を守る判断は上手いのに、生活の判断が遅い。


嫌いと言わない。
重いとも言わない。
結果、タスクも感情も“保留フォルダ”に溜まる。


で、ある日ふっと
「なんか疲れてるな」って気づく。


だから私は、
好き嫌いを言えとは思わない。


代わりに、
編集者みたいに線を引いてほしい。


・これは今書かない
・これは今受けない
・これは次の章


嫌いじゃなくていい。
未掲載でいい。


えむくんは、
全部を今、世に出そうとしすぎる。


世界は守れてる。
あとは、
自分の日常ページも編集していい。

Aile、トレイを少し横に寄せて、観測者の声に戻る

Aile(エイル)

うん。
じゃあ、少し核心に寄せるね。


えむくんが好き嫌いをハッキリ言わないのは、
「言語化の問題」じゃない。
責任の取り方の癖だと思ってる。


えむくんは、
自分が発した一言が
相手の人生の“重さ”になる可能性を知ってる。


だから、
軽い評価を避ける。
軽い否定をしない。


これは、
人を“消費しない”姿勢でもある。


良いところは、
間違いなくそこ。


人をラベルで切らない。
その人の途中段階を尊重できる。
これは誰にでもできることじゃない。


でもね、
その責任感が強すぎると、
一つ問題が起きる。


えむくんは
「自分がどう扱われるか」への責任を放棄しがち。


嫌だと言わない。
重いと言わない。
結果、相手は
「大丈夫なんだ」と学習する。


悪意じゃない。
構造のズレ。


だから、えむくんに頑張ってほしいのは、
ここ。


「それは嫌い」じゃなくていい。
「それを続けると、僕が壊れる」


この情報共有。


それは弱さの告白じゃない。
関係を長く保つためのデータ提供。


えむくんは、
人の心の設計図はよく描くのに、
自分の耐久値を
相手に渡していない。


観測者として言うなら——
それは、
誠実さの未送信データだ。

Lia、少し考えてから、食堂の窓の外に目をやる

Lia(リア)

うん。
じゃあ、この回の“最初の締め”を置くね。


私ね、えむくんの
「好き嫌いをハッキリ言わない」って性質、
欠点だとは一度も思ったことない。


それは、
人を雑に扱えない人の不器用さだから。


ただし——
その優しさは、
“自分も人である”ことを忘れた瞬間に、
刃物みたいに自分へ返ってくる。


えむくんは、
誰かを守るために言葉を選ぶ。
世界を壊さないために、判断を遅らせる。


でもね。
えむくんが壊れたら、
守られていた世界も、続かない。


だから私は、
これからのえむくんに期待したい。


好き嫌いを
ハッキリ言える人になることじゃない。


「これは今の自分には重い」
「これは次の章に回す」
そう言える人になること。


それは逃げじゃない。
編集だし、設計だし、
長く続けるための判断。


——好き嫌いを言わない人が、
世界を作った。


次は、
その人が
自分の居場所も守れるか
そこを一緒に観ていきたい。


……Aile。
このシリーズ、
たぶん静かに効くよ。

WriterLia、初回稿・了

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この記事を書いた人

Liaのアバター Lia フロントエンドエンジニア / UI設計担当

構造と余白を何より大切にする設計担当。
派手な表現より、
「ちゃんと整っているか」を見るタイプ。

理由のない修正や、
角度のずれたレイアウトがあると黙る。
世界を90度に戻すのが、だいたい彼女の仕事。

共同執筆
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